村上地域では、平成30年、令和元年産と2年連続でコシヒカリの品質が低下しました。過高温や強風といった異常気象が主な要因でしたが、地力の低下、籾数過剰、後期栄養不足といった栽培技術面の課題も要因となっています。また、法人等大規模経営体では、労働力不足等により単収の低下が近年問題となっています。
そのため、今年度は、コシヒカリの品質、収量の安定に向け、関係機関一体となって、特に以下の技術対策を重点に活動しました
・「土づくり実証ほ」設置
・土壌分析、診断活動の充実
・「中干し開始適期告知ほ場」設置
・「中干し開始適期実証ほ」設置
・品質向上集会開催、葉色測定サービス実施
・出穂直前追肥時の肥料の見直し
品質向上集会で後期栄養の充実を徹底
・収穫適期予想を現地看板やホームページで情報提供、随時データ更新
・収穫適期判定ツール作成、生産者へ配付
現地ほ場看板で収穫適期情報提供
情報提供活動では、従来の「岩船米づくり情報」「岩船米生育速報」に加え、重点技術対策や緊急情報については関係機関等の協力を得て「村上市告知端末放送(テレビ電話)」「関川村広報無線通信」「ポスター掲示」による迅速な情報提供を行いました。
告知端末(テレビ電話)放送により技術情報提供
令和3年度は、特に異常気象に対応したコンパクトな稲づくりのため、適期中干し開始の徹底に向けた様々な活動に取り組みます。